「東京高専って頭いい?」
「うちの子でも狙える?」
「偏差値はどのくらい必要なんだろう…」
志望校を考え始めると、
こういう疑問が次々わいてきますよね。
結論から言うと、
東京高専(東京工業高等専門学校)の偏差値は64。
全国58校の高専のなかでも、
上位4割に入る難関校です。
ただ、2027年度(令和9年度)に受験する人には、
偏差値より先に知っておくべきことがあります。
東京高専は2027年度入学生から
「総合工学科」1学科に改組されます。
2026年9月に文部科学省から認められ、
いまの5学科での募集は2026年度入学生で終わりました。
この記事では、
・東京高専の偏差値
・倍率
・入試日程
・改組の中身
・合格への勉強法
まで、公式データをもとにまとめてお話しします。
ゴリ私は高専の機械工学科を出て、
大手の工場で10年以上エンジニアをしています。
東京高専の出身ではないので、学校の数字は公式データで確認し、高専生活のリアルは自分の体験としてお伝えしますね!
記載に誤りがあれば、お問い合わせフォームから教えていただけると助かります。
(入試の数値は、令和9年度の学生募集要項で確認したものです)
東京高専の基本情報
| 正式名称 | 東京工業高等専門学校 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都八王子市椚田町1220-2 |
| 区分 | 国立(国立高等専門学校機構) |
| 開校 | 1965年(昭和40年) |
| 学科(2026年度入学生まで) | 機械・電気・電子・情報・物質の5学科 各40名/計200名 |
| 学科(2027年度入学生から) | 総合工学科 1学科(5コース)/200名 ※2026年9月に文部科学省が設置を認可 |
| 修業年限 | 5年(+専攻科2年) |
| 検定料 | 16,500円(+手数料等) |
| 5年間の学費 | 入学料84,600円+授業料234,600円×5年=約126万円 1〜3年の授業料は就学支援金で実質0円→実質負担は約55万円 |
学費は国立高専共通の授業料・入学料から算出。寮費・教材費・パソコン代などは別途かかります。
東京高専は、東京都八王子市にある国立高専です。
1965年の開校以来、首都圏の産業界に多くの技術者を送り出してきました。
東京都内にある高専は3校あります。
- 東京高専(国立)
- 産業技術高専(都立)
- サレジオ工業高専(私立)
「都内で国立の高専」は東京高専だけです。
そもそも「高専」とは、中学卒業後に
5年間かけて専門技術を学ぶ学校のこと。
普通高校3年+大学2年を、
一気通貫で学ぶイメージです。
学費は「1〜3年の授業料が実質0円」
2026年4月から、高等学校等就学支援金の所得制限がなくなりました。
国立高専の1〜3年生は、授業料(年234,600円)の全額が支給されます(申請は必要)。
4・5年生の授業料と入学料は対象外なので、
5年間の実質負担は入学料+4・5年の授業料=約55万円が目安です。
遠方から寮に入る新入生には、入学料と同じ84,600円を給付する「自立応援入学支援金」もあります(選考あり・申請が必要。東京高専 入試情報)。
東京高専の偏差値はどのくらい?
東京高専の偏差値は64です。
5学科とも同じ数字が出ています。
| 学科 | 偏差値 |
|---|---|
| 機械工学科 | 64 |
| 電気工学科 | 64 |
| 電子工学科 | 64 |
| 情報工学科 | 64 |
| 物質工学科 | 64 |
偏差値はサイトや年度によって前後します。
ただし、偏差値は学校が公表している数字ではありません。
民間の受験情報サイトが、
合格者の模試成績などから推計した目安です。
「64」という数字を絶対視しないでください。
この記事では、参考値としての偏差値と、
学校が公式に出している倍率データの両方を見ていきます。



偏差値より倍率のほうが、
学校が出している本物の数字なんですよね
全国の高専のなかでの位置
全国58校の高専のなかで見ると、
東京高専の64は上位4割ほどに入ります
(当サイトの偏差値ランキングで20位台前半)。
首都圏で高専を狙うなら、
難関校のひとつと考えていいでしょう。
学科によって難易度は違うのか
これまでの東京高専は、
学科ごとに出願する方式でした。
そして学科によって、倍率がはっきり違います。
くわしくは「倍率」の章で数字を出しますが、
先に結論だけ言うと情報工学科が頭ひとつ抜けて難関でした。
ただしこの「学科ごとの難易度差」は、
2027年度入試からは入試の段階ではなくなります。
【重要】2027年度入学生から「総合工学科」に改組されます
ここが今年の受験生にとって、いちばん大事な話です。
東京高専は2026年3月に、
令和9年度(2027年度)入学生からの改組
を公式に発表しました。
そして2026年9月13日、文部科学省から設置が認められたと発表しています。
(東京高専「令和9年度学科等改組について」)
| これまで (2026年度入学生まで) | 機械工学科/電気工学科/電子工学科/情報工学科/物質工学科 の5学科(各40名) |
|---|---|
| これから (2027年度入学生から) | 総合工学科 1学科(定員200名) 機械系/情報系/電子系/電気系/物質系の5コース |
| 専攻科 | 「総合工学専攻」 (定員25名)に改組 |
| 新設 | 4年生〜専攻科の「協創工学一貫教育プログラム」(定員20名程度) |
受験生にとって何が変わるのか
変わるポイントは、大きく3つです。
①学科ではなく「志望コース」を1つ選んで出願する
これまでは出願のときに志望学科を書き、
学科ごとに合格発表がありました。
改組後は全員が「総合工学科」に入学します。
ただし出願のときに、
Web出願で志望コースを1つ選びます。
募集要項には「志望コースは入学者選抜の合否判定には一切関係ありません」とあります。
なお、推薦で不合格になって学力入試を受ける場合、志望コースは変えられません。
学校の説明では「全員が総合工学科に入学し、1年目に全コースを体験した上で、2年生でコースを選択します」とされています。
②入試の「情報だけ倍率3倍」はなくなる。その代わり競争は入学後へ
後で数字を見せますが、これまでは情報工学科だけ倍率が2.6〜3.2倍と突出していました。
ほかの学科は1.1〜1.9倍です。
令和9年度の入試は総合工学科200名(推薦120名程度・学力80名程度)の一括判定です。
入試の段階では、全員が同じ土俵で200名の枠を争う形になります。
ただし、コースが決まるのは2年生に上がるとき。
各コースの定員は40名程度なので、
人気のコースは希望どおりにならないことがあります。
| 項目 | 配点 | 中身 |
|---|---|---|
| 入試のときの志望コース | 5点 | 出願時に選んだコースを希望すれば5点、それ以外は0点 |
| 入学後の学業成績 | 95点 | 指定科目の後期中間試験までの素点(100点換算)の平均×0.95 |
【出典】東京高専「令和9年度 学生募集要項」



入試の倍率は気にしなくてよくなったけど、
情報系を狙うなら、入学後の1年間が勝負ですね
③入学時点で進路を決め切らなくてよくなる
これは正直、かなり大きいメリットだと思います。
中学3年生の時点で
「自分は機械か、情報か」
を決めるのは、そうとう難しい。
出願時の志望コースは配属で5点ぶん効きますが、残りの95点は入学後の成績です。
1年間かけて全コースを体験してから選べるのは、ミスマッチを減らす仕組みです。
令和9年度の募集要項で変わったこと・変わらないこと
改組が認められたあと、2026年10月に
令和9年度の学生募集要項が公表されました。
前年(令和8年度)と比べると、こうなっています。
| 項目 | 令和9年度 |
|---|---|
| 募集の単位 | 変わった:5学科→総合工学科200名(推薦120名程度・学力80名程度) |
| 出願時 | 変わった:志望コースを1つ選ぶ (合否には関係なし) |
| 推薦の出願条件 | 同じ:中3の9教科36以上・数学/理科/英語が各4以上 |
| 推薦の配点 | 同じ:面接30点+内申70点 (資格点4点を含む) |
| 学力の配点 | 同じ:学力検査70点(数学2倍)+内申30点 |
入試の仕組みそのものは前年とほぼ同じで、
変わったのは「学科」が「コース」になったところです。
出願前には、最新の募集要項を必ず自分の目で確認しましょう。
入試の種類と募集人数
東京高専の入試は
「推薦による選抜」と「学力による選抜」
の2種類です。
推薦による選抜
出身中学校長の推薦が必要な入試です。
学力検査はなく、内申点(70点)と面接(30点)で合否が決まります。
学校が公表しているアドミッションポリシーでは、推薦の方針はこうです。
出身中学校長から推薦された志願者のうち、一定水準以上の数学・理科の学力を身につけ、かつ自発的・継続的な学習能力を有する本校への入学意志が強い志願者を受け入れる。
東京高専「アドミッションポリシー」
キーワードは
「数学・理科」と「入学意志が強い」。
面接では「なぜ普通高校ではなく東京高専なのか」を必ず聞かれると思っておきましょう。
出願するには、次の条件をすべて満たす必要があります(令和9年度の募集要項)。
- 中3の9教科の評定合計が36以上
- そのうえで数学・理科・英語がそれぞれ4以上
- 東京高専への入学意志が強く、合格したら入学を確約できる
- 他の学校の推薦入試との併願はできない
| 項目 | 配点 | 計算のしかた |
|---|---|---|
| 面接 | 30点 | 3名の面接員による個人面接 |
| 内申:数学・理科・英語 | 27点 | 評定を1.8倍(5×1.8×3教科) |
| 内申:国語・社会・音楽・美術・保体・技家 | 39点 | 評定を1.3倍(5×1.3×6教科) |
| 資格点 | 4点 | 英検・数検の準2級以上で各2点 |
| 合計 | 100点 |
【出典】東京高専「令和9年度 学生募集要項」
令和8年度から変更はありません。
注目は、英検・数検の準2級で加点があること。
1つにつき2点。数学の評定を1つ上げる(1.8点)より大きい加点です。
もうひとつ。推薦で不合格になっても、
出願のときに希望しておけば、書類の出し直しや検定料なしで学力入試を受けられます。
学力による選抜
国立高専共通の学力検査を受ける、一般入試です。
国語・数学・理科・英語の4教科(各50分)を、
マークシート方式で解きます。
社会はありません。
東京高専のアドミッションポリシーには、
こう書かれています。
準学士課程における学習に必要な基礎学力をもつ志願者を数学の学力を重視した学力検査により選抜する。
東京高専「アドミッションポリシー」
「数学の学力を重視」と学校自身が明言していて、
実際に配点でも数学だけ2倍になっています。
| 項目 | 配点 | 計算のしかた |
|---|---|---|
| 学力検査:数学 | 28点 | 得点×2×0.14 |
| 学力検査:国語・理科・英語 | 42点 | 3教科の合計×0.14 |
| 内申:国語・社会・数学・理科・英語 | 18点 | 評定の合計×1.2×0.6 |
| 内申:音楽・美術・保体・技家 | 12点 | 評定の合計×0.6 |
| 合計 | 100点 | 学力検査70点+内申30点 |
【出典】東京高専「令和9年度 学生募集要項」
令和8年度から変更はありません。
数学1教科で28点、残り3教科を合わせて42点。
そして学力入試でも、内申が30点ぶん入っています。
「当日の点だけで勝負」ではない、ということも覚えておいてください。
東京高専志望なら、数学が最優先科目です。



令和9年度も、数学だけ2倍の配点はそのままです。
「数学重視」の方針は一貫しています
現行の「学科選択制度」も知っておこう
改組の話とまぎらわしいのですが、
東京高専にはいまも「学科選択制度」があります。
入試の出願時には志望学科を明記して受検し、学科ごとに合格者を発表しますが、入学後1年間は各学科に仮配属となります。(中略)2年生進級時に、本当に自分にあった学科を志望できるような制度をとっています。
東京高専「学科選択制度について」
整理すると、こうなります。
| 出願 | 志望学科を明記して出願する (一括ではない) |
|---|---|
| 合格発表 | 学科ごとに発表 |
| 入学後1年間 | 各学科に仮配属 |
| 2年進級時 | 最終的な配属学科が決まる |
つまり
「学科別に入試をやるが、最終決定は2年進級時」
という二段構えでした。
2027年度からは学科別の入試がなくなり、
全員が総合工学科に入学します。
(出願時に選ぶのは志望コース)
東京高専の倍率【令和5〜8年度の公式データ】
ここからは学校が公表している実データです。
偏差値より、こっちのほうがよっぽど参考になります。
学科別の志願倍率(過去4年)
| 学科 | 定員 | 令和5 | 令和6 | 令和7 | 令和8 |
|---|---|---|---|---|---|
| 機械 工学科 | 40 | 1.8 | 1.8 | 2.4 | 1.8 |
| 電気 工学科 | 40 | 1.1 | 1.9 | 1.1 | 1.2 |
| 電子 工学科 | 40 | 1.5 | 1.6 | 1.7 | 1.3 |
| 情報 工学科 | 40 | 2.8 | 3.1 | 3.2 | 2.6 |
| 物質 工学科 | 40 | 1.5 | 1.6 | 1.8 | 1.4 |
| 合計 | 200 | 1.8 | 2.0 | 2.0 | 1.7 |
出典:東京高専「入試関連データ」
学校全体では1.7〜2.0倍で安定しています。
参考までに、令和8年度の志願者数は334名(定員200名)でした。
情報工学科だけ、倍率が2倍以上ちがう
同じ東京高専なのに、電気工学科1.2倍に対して、情報工学科は2.6倍。
令和7年度にいたっては3.2倍です。
4年間ずっと、情報工学科だけが突出しています。
プログラミングやAIの人気を考えれば、まあ納得の数字ですよね。



同じ学校でも、学科で難易度がまるで違う。
高専あるあるです
ただし繰り返しになりますが、
2027年度からは1学科200名の募集です。
この「学科ごとの倍率差」は、参考記録になります。
過去の数字としては、
東京高専は全体で1.7〜2.0倍前後の学校
と見ておくのが妥当でしょう。
推薦で定員の6割が決まる
ここは東京高専を受けるうえで、見落としやすいところです。
| 年度 | 推薦の 志願者数 | 推薦の 合格者数 | 推薦 倍率 |
|---|---|---|---|
| 令和 5年度 | 132 | 120 | 約1.1倍 |
| 令和 6年度 | 148 | 120 | 約1.2倍 |
| 令和 7年度 | 148 | 120 | 約1.2倍 |
| 令和 8年度 | 135 | 120 | 約1.1倍 |
出典:東京高専「入試関連データ」の推薦入試実績
見てのとおり、推薦の合格者は4年連続で120名ちょうど。
定員200名のうち、6割が推薦で決まっています。
しかも推薦の倍率は1.1〜1.2倍。
志願者135名に対して120名が受かる年もあるわけです。
逆に言うと、学力入試の枠は約80名
(令和9年度の募集要項でも「80名程度」)。
令和8年度なら、学力側の志願者はおよそ199名(334−135)ですから、単純計算で約2.5倍です。
※この2.5倍は当サイトの試算です。推薦で不合格になった人が学力にも出願している場合、志願者数が重複してカウントされている可能性があります。



推薦が1.1倍で、学力が2.5倍。
内申が取れているなら、推薦を狙わない手はないです
東京高専志望なら、まず推薦を取りにいく。
これが有利な受け方です。
そして推薦を取りにいくということは、
中1からの内申点が勝負を分けるということでもあります。
内申点の目安【推薦の出願条件は数字で公表】
東京高専の推薦には、
出願するための内申の条件が数字で決まっています(令和9年度の募集要項)。
推薦の出願条件
中3の9教科の評定合計が36以上、かつ数学・理科・英語がそれぞれ4以上
36は、9教科すべて4(オール4)と同じ数字です。
数学・理科・英語のどれか1つでも3だと、合計が36あっても出願できません。
ただし、これは出願できる最低ラインです。
推薦の倍率は1.1〜1.2倍なので、条件を満たした人どうしで、内申点と面接の合計が高い順に決まります。
中3の評定が何点になるか
| 中3の評定 | 推薦の内申点 (資格点を除く66点満点) | 学力入試の内申点 (30点満点) |
|---|---|---|
| オール4 | 52.8点 | 24.0点 |
| 数学・理科・英語が5、ほかは4 | 58.2点 | 26.2点 |
| オール5 | 66.0点 | 30.0点 |
推薦はこれに英検・数検の資格点(最大4点)と面接(30点)が加わります。
オール4とオール5の差は、推薦で13.2点。
数学・理科・英語は、評定1つで1.8点動きます。
この3教科の5は、それだけ価値があるということです。
アドミッションポリシーには、
求める学生像の1番目としてこう書かれています。
理数系科目が好きであり、それらの科目の成績が優秀である。
東京高専「アドミッションポリシー」
計算に使うのは中3の評定(12月31日時点)だけです。
とはいえ中3でいきなり5は取れないので、
中1・中2で土台を作っておくのが現実的です。
この条件は、令和9年度の募集要項でも令和8年度から変わっていません。
令和9年度(2027年度)の入試日程
令和9年度の学生募集要項に載っている日程です。
Web出願の受付は、
推薦が12月16日(水)、
学力が1月12日(火)から始まります。
| 推薦入試 | 学力入試 (本試験) | 学力入試 (追試験) | |
|---|---|---|---|
| 出願期間 | 12月23日(水)〜 1月6日(水)16時必着 | 1月18日(月)〜 1月22日(金)16時必着 | |
| 試験日 | 1月17日(日) | 2月14日(日) | 2月21日(日) |
| 合格発表 | 1月22日(金) (結果通知) | 2月19日(金)13時 | 2月26日(金)13時 |
| 入学確約書の提出期限 | 1月29日(金)16時必着 | 3月1日(月)13時必着 | 3月1日(月)13時必着 |
ポイントは3つ。
①推薦の出願は年末年始をまたぐ
12月23日から1月6日まで。冬休みのど真ん中です。
推薦書や調査書の準備を中学校にお願いする必要があるので、12月に入る前に先生へ相談を始めてください。
②推薦の結果は1月22日にわかる
学力入試の出願期間(1月18日〜22日)と重なります。
推薦がダメだった場合にそなえて、学力入試の出願準備も並行して進めておきましょう。
③学力検査は2月14日(日)
この日は全国の国立高専で同じ日程・共通問題です(出典:国立高等専門学校機構「入試基本情報」)。
つまり国立高専どうしのかけもちはできません。



本命は1校に絞る。
ここは高専受験の大原則です
なお東京高専には「最寄り地等受験制度」もあります。
学力入試を、全国の国立高専などの会場から選んで受けられる仕組みです(推薦入試は対象外)。
利用には事前相談(2026年11月4日〜2027年1月21日)が必要です。
東京高専で受ける場合は相談はいりません。
「改組の年で情報が少ない。何から手をつければいい?」
高専を選ぶ人は、まだまだ少数派です。
まわりに受験仲間がいない、参考書も少ない。
学校や塾の先生も高専入試にはくわしくない、というのもよくある話です。
ナレッジスターは、高専受験に特化した数少ない専門塾。
2026年度の高専合格者は273名、全国58校すべてに合格実績があります。
令和8年度の合格率は98.65%(6月末までの入塾者。特別サポート教室の対象者を除く)と公表されています(ナレッジスター公式サイトより)。
まずは今の悩みを相談してみるところからで大丈夫です。
\ 【高専合格への近道】高専受験特化の塾 /
推薦入試対策もやってるよ!
東京高専が求める人物像(アドミッションポリシー)
面接対策にも志望理由書にも直結するので、
全文を見ておきましょう。
東京高専が求めているのは、次のような学生です。
- 理数系科目が好きであり、それらの科目の成績が優秀である
- 科学や技術の分野で新しいことを学びたいという学習意欲がある
- 英語でのコミュニケーション能力習得に熱意がある
- ものづくりに興味があり、新しいものを作りたいと考えている
- 仲間とともにグループで作業ができる
- 自覚的な行動ができる
- 規則正しい生活と、毎日の自発的学習ができる
出典:東京高専「アドミッションポリシー」
注目してほしいのは、
3番目の「英語」と5番目の「グループで作業ができる」です。
理数だけの学校だと思われがちですが、そうではない。
高専の勉強は実験もグループ課題も多いので、
ここは本気で見られます。
面接で「ものづくりが好きです」だけだと弱い。
「仲間と何かを作った経験」を1つ用意しておくと、話が一気に厚くなりますよ。
東京高専に合格するための勉強法
ここまでの公式データから、
東京高専の攻略ルートはかなりはっきりしています。
①推薦を狙う(定員の6割・倍率1.1倍)
→②数学で勝負する(学校が「数学重視」と明言)
この2つを軸に、時期別のやることを整理します。
中1〜中3前半:内申点を固める
推薦で6割が決まる学校なので、
内申点の重要度がとにかく高い。
優先順位は、配点がそのまま教えてくれます。
- 最優先:数学・理科・英語
(推薦の内申で1.8倍。しかも各4以上が出願条件) - 次点:国語・社会・音楽・美術・保体・技家(1.3倍。合計36以上の条件にも効く)
- +α:英検・数検の準2級(推薦で各2点の加点)
定期テストだけでなく、
提出物と授業態度も評定に効きます。
「実力はあるのに評定が3」は、
推薦を狙ううえで致命傷です。



点数に使うのは中3の評定だけ。
でも中3でいきなり5は取れないので、中1・中2の積み上げが効いてきます
中3前半:数学を武器にする
東京高専は「数学の学力を重視した学力検査により選抜する」と公表している学校です。
数学に時間を振るのが、
そのまま合格可能性に直結します。
そして国立高専の数学は、
公立入試とは問題の質が違います。
高専機構自身が「思考力・判断力・表現力をより重視した入学者選抜学力検査問題を作成しております」と公表しています
(出典:国立高等専門学校機構「入試基本情報」)。
その場で考えさせる出題が多いということです。
公立入試用の問題集だけを積み上げても、ここには届きません。
中3夏〜秋:過去問演習
国立高専の学力検査は全国共通問題です。
つまり過去問がそのまま最良の教材になります。
最低3年分、できれば5年分。
マークシート形式の時間配分にも、演習でしか慣れられません。
中3秋〜冬:模試で立ち位置を確認する
県模試では、高専志望者の中での自分の位置はわかりません。
母集団がまったく違うからです。
とくに東京高専のような難関校を狙うなら、
高専受験者のなかで何番目にいるのかを知っておきたいところ。
塾を使うかどうか迷っている人は、こちらもどうぞ。
→ 高専受験は塾なしでOK?塾の必要性と選び方
→ 高専塾っていくら?高専受験専門塾の料金を徹底比較
学科・コースの特徴と卒業後の進路
2027年度からの5コース
改組後は、1年次の共通教育課程で全コースを体験し、2年進級時にコースを選びます。
| 機械系コース | ものづくりの基礎。 材料・力学・設計・加工 |
|---|---|
| 情報系コース | プログラミング・ 情報システム・AI |
| 電子系コース | 電子回路・半導体 ・計測制御 |
| 電気系コース | 電力・電気機器 ・エネルギー |
| 物質系コース | 化学・材料・バイオ |
加えて、4年生から専攻科までを一貫した
「協創工学一貫教育プログラム」(定員20名程度)
が新設されます。
学校の説明では、
サイバー・フィジカル両空間が統合されたシステムを見通せる人材を育てる、
とされています。
改組のねらいは
「学科の壁をなくし、社会の変化に柔軟に対応する」こと。
学科を問わず、情報基礎・AIを含む「システム」を学ぶ科目を強化するとしています。
就職の実績【令和7年度卒・学校全体】
学校全体の進路データが公開されているので、そのまま見てみましょう。
| 学科 | 卒業者 | 就職者 | 求人倍率 | 進学者 |
|---|---|---|---|---|
| 機械 工学科 | 32 | 14 | 59.9倍 | 17 |
| 電気 工学科 | 39 | 25 | 34.6倍 | 14 |
| 電子 工学科 | 27 | 19 | 43.9倍 | 8 |
| 情報 工学科 | 38 | 28 | 27.9倍 | 10 |
| 物質 工学科 | 40 | 18 | 32.4倍 | 21 |
| 合計 | 176 | 104 | 37.5倍 | 70 |
【出典】東京高専「令和7年度 本科卒業生の進路状況」
就職を希望した104名は、全員が就職。
求人倍率は37.5倍です。
1,763社から3,902人分の求人が来ていて、
就職希望者1人あたり約37人分の求人がある計算です。
主な就職先(令和7年度卒):
東京エレクトロン(4名)、東海旅客鉄道(JR東海)、本田技研工業、日産自動車、富士電機、ディスコ、ニコン、キヤノンアネルバ、パナソニック、中部電力、日本航空電子工業、国立印刷局、東京都 ほか
半導体・電機・自動車・鉄道・インフラと、
業種の幅が広いのが特徴です。
都内にあるぶん、首都圏企業とのつながりが強いのは強みだと思います。



高専卒は求人倍率が高く、
就職で困ることはまずありません。
ここは自信を持っていい部分です
大学編入・専攻科
東京高専は、進学も強いです。
令和7年度卒の176名のうち、70名が進学しました。
| 専攻科 | 22名 (東京高専21名・富山高専1名) |
|---|---|
| 国公立大学 への編入 | 46名 |
| 私立大学 への編入 | 2名 (工学院大学・関西大学) |
主な編入先(令和7年度卒):
長岡技術科学大学6名、豊橋技術科学大学4名、電気通信大学4名、山梨大学3名、東京都立大学3名、東京科学大学3名、筑波大学3名、東北大学2名、千葉大学2名、東京農工大学2名、金沢大学2名、京都工芸繊維大学2名、北海道大学・横浜国立大学・神戸大学など各1名
東京科学大学(旧・東京工業大学と東京医科歯科大学が統合)、東北大学、筑波大学といった国立大学の名前が並びます。
高専からの編入は一般入試とは別ルートで、
高専で学んだ専門科目で勝負できるのが強みです。
入学前に知っておきたい注意点
ここまで良いところを書いてきましたが、
正直な話もしておきます。
高専は、合う人と合わない人がはっきり分かれる学校です。
①留年がふつうにある
高専は大学と同じ単位制です。
1科目落としただけで進級できないことがあります。高校のような温情はありません。
②専門を学ぶ時間が長いぶん、進路変更しにくい
「やっぱり文系に行きたい」となったとき、軌道修正のコストが大きい。
ただし東京高専の改組は、1年間の共通教育で全コースを体験してから選ぶ形なので、ここのリスクは下がる方向です。
③実験レポートがとにかく重い
これは全高専共通です。
締切が重なる時期は、本気で寝る時間が減ります。
④大学受験を経験しない
メリットでもありデメリットでもあります。
編入を目指すなら、結局は自分で勉強する必要があります。
慎重に考えたほうがいい人
- 理数系がはっきり苦手
- ものづくりや技術にまったく興味がない
- 将来やりたいことが理系以外にありそう
- コツコツ課題をこなすのが極端に苦手
- 「偏差値が高いから」だけが志望理由
最後の「偏差値が高いから」は、
東京高専のような難関校だと特に気をつけたいところです。



「偏差値で選んで入ったけど、専門が合わなかった」
これがいちばんつらいパターンです
まとめ
東京高専について、要点をまとめます。
- 偏差値は64(5学科共通・みんなの高校情報)。全国58校でも上位4割の難関校
- 2027年度入学生から「総合工学科」1学科5コース制に改組(2026年9月に文部科学省が認可)。出願時に志望コースを1つ選び、2年進級時に成績でコース配属
- 全体の志願倍率は1.7〜2.0倍で安定(令和5〜8年度)。情報工学科だけ2.6〜3.2倍と突出していた
- 推薦で定員200名のうち120名(6割)が決まる。推薦倍率は1.1〜1.2倍
- 推薦の出願条件は中3の9教科合計36以上+数学・理科・英語が各4以上(令和9年度も同じ)
- 学力入試は4教科・数学だけ配点2倍(令和9年度も同じ)。数学が最優先科目
- 令和7年度卒は就職率100%・求人倍率37.5倍、国公立大学への編入46名
- 令和9年度は推薦1月17日/学力2月14日。募集要項は2026年10月に公表済み
戦略はシンプルです。
内申を固めて推薦を取りにいく。並行して数学を武器にする。
倍率1.1倍の推薦枠に6割が入っている学校で、
そこを狙わない理由がありません。
出願前には、募集要項を必ず自分の目で確認してください。
改組の年は、前年までの情報がそのまま使えないことがあります。
高専は、入ってしまえば本当に面白い学校です。
就職にも編入にも強く、進路の幅は普通高校の比ではありません。
あなたの高専受験を、OBとして心から応援しています。
「改組の年で情報が少なくて不安」
「今の内申で推薦を狙えるのか知りたい」
という人へ。
高専専門塾ナレッジスターでは、
無料相談を受け付けています。
高専入試を知り尽くした人に現状を見てもらうだけでも、やるべきことが整理されますよ。








