高専の学費ってどれくらいするの?普通の高校より安い?
高専は「親孝行だね!」「コスパいいよね」って言われたけどどういうこと?
「高等学校等就学支援金制度」って高専でも使えるの?
高専の学費がどれくらいかかるのか、気になる人も多いのではないでしょうか?
高専は5年制の学校なので、普通の公立高校に比べると学費は高くなります。
ですが高専の学費を考える場合、大学を卒業して「学士」を得るところまでと比べるべきです。
今回は高専5年間の学費だけでなく、専攻科進学や大学編入して学士を取得するまでの学費を詳しくみていきます。
公立高校から大学卒業までの学費とも比較してみるので、ぜひ参考にしてみてください。
※ここでの解説は、国立高専の場合です。
結論を先に見せておくと以下の表のようになります。
学士取得までの 学費合計 | 高等学校等就学支援制度 | |
---|---|---|
あり | なし | |
国立高専 +専攻科 | 1,455,000 | 1,811,400 |
国立高専 +国立大学 | 2,254,800 | 2,611,200 |
公立高校 +国立大学 | 2,430,850 | 2,787,250 |
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国立高専の学費は5年間でトータル126万円
国立高専は5年制のため、公立高校の3年間に比べると授業料は高くなります。
では、詳細を見ていきましょう。
国立高専と公立高校の「入学金」と「授業料」
国立高専と公立高校の入学初年度は、授業料に加えて入学金も加わります。
- 国立高専の入学金は84,600円
- 公立高校の入学金は5,650円
- 国立高専の授業料は年間234,600円(月額19,550円)
- 公立高校の授業料は 年間118,800円(月額9,900円)
入学初年度の学費をそれぞれ表で比較します。
単位:円
項目 | 国立高専 | 公立高校 |
---|---|---|
入学金 | 84,600 | 5,650 |
授業料 | 234,600 (19,550/月) | 118,800 (9,900/月) |
合計 | 319,200 | 124,450 |
入学金、授業料ともに入学初年度は、国立高専の方が高額で194,750円も差となりました。
国立高等専門学校の授業料その他の費用に関する省令 | e-Gov法令検索
国立高専5年間と公立高校3年間の学費
では国立高専5年間と公立高校3年間の学費合計をみていきましょう。
「高等学校等就学支援制度なし」(単位:円)
項目 | 国立高専 | 公立高校 |
---|---|---|
入学金 | 84,600 | 5,650 |
授業料 1年生 | 234,600 | 118,800 |
2年生 | 234,600 | 118,800 |
3年生 | 234,600 | 118,800 |
4年生 | 234,600 | なし |
5年生 | 234,600 | なし |
合計 | 1,257,600 | 362,050 |
国立高専5年間の学費合計は1,257,600円、公立高校3年間の学費合計は362,050円となり約90万円も差が出ました。
国立高専5年間と公立高校3年間の学費で比べると、高専のほうが圧倒的に高くなりました。
世帯年収910万円未満は「高等学校等就学支援制度」が適用される
国立高専と公立高校の学費を述べてきましたが、「高等学校等就学支援制度」というのもあります。
「高等学校就学支援制度」は、世帯年収が910万円未満であれば月額9,900円(年間118,800円)支給されるといった支援制度です。
高等学校等就学支援金制度:文部科学省 (mext.go.jp)
高専の場合も高校3年間と同じで、1~3年生の3年間が対象期間になります。
公立高校の授業料は月額9,900円なので、世帯年収910万円未満であれば実質授業料タダです。
高専の場合は月額9,900円(年間118,800円)引くと、1~3年生までは授業料年間115,800円になります。
「高等学校等就学支援制度あり」(単位:円)
項目 | 国立高専 | 公立高校 |
---|---|---|
入学金 | 84,600 | 5,650 |
授業料 1年生 | 115,800 | 0 |
2年生 | 115,800 | 0 |
3年生 | 115,800 | 0 |
4年生 | 234,600 | ー |
5年生 | 234,600 | ー |
合計 | 901,200 | 5,650 |
「高等学校等就学支援制度」あり
差は変わりませんが、高等学校等就学支援制度が適用されると国立高専も公立高校も最大356,400円もお得になります。
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「学士」を手に入れるまでの学費を比較
これまでは高専5年間(本科卒業まで)と公立高校3年間の学費を比べてきました。
いまや公立高校も高専も大学へ進学する人が多くいます。
そのため、大学へ進学して「学士」を得られるまでの学費をみてみましょう。
高専本科卒業後、専攻科へ進学する場合
高専本科を卒業して、専攻科へ進む場合の学費をみてみましょう。
専攻科へ進んでも授業料はそのまま変わりませんが、再度入学金を払わなければなりません。
また「高等学校等就学支援制度」あり・なしのパターンで表にします。
(単位:円)
項目 | 国立高専本科+専攻科 | |
---|---|---|
高等学校等 就学支援制度 | なし | あり |
入学金 | 84,600 | 84,600 |
授業料 1年生 | 234,600 | 115,800 |
2年生 | 234,600 | 115,800 |
3年生 | 234,600 | 115,800 |
4年生 | 234,600 | 234,600 |
5年生 | 234,600 | 234,600 |
専攻科 入学金 | 84,600 | 84,600 |
1年生 | 234,600 | 234,600 |
2年生 | 234,600 | 234,600 |
合計 | 1,811,400 | 1,455,000 |
高専本科卒業後、国立大学へ進学する場合
高専本科を卒業して国立大学へ進学する場合の学費をみてみましょう。
文部科学省によると、国立大学の学費は年間535,800円で、入学金は282,000円となっています。
国公私立大学の授業料等の推移(文部科学省)
こちらも同様に「高等学校等就学支援制度」あり・なしのパターンで表にします。
(単位:円)
項目 | 国立高専本科+国立大学編入 | |
---|---|---|
高等学校等 就学支援制度 | なし | あり |
入学金 | 84,600 | 84,600 |
授業料 1年生 | 234,600 | 115,800 |
2年生 | 234,600 | 115,800 |
3年生 | 234,600 | 115,800 |
4年生 | 234,600 | 234,600 |
5年生 | 234,600 | 234,600 |
国立大学 入学金 | 282,000 | 282,000 |
1年生 | 535,800 | 535,800 |
2年生 | 535,800 | 535,800 |
合計 | 2,611,200 | 2,254,800 |
国立高専の本科を卒業して国立大学へ編入すると、学費の合計は「高等学校等就学支援制度」なしで2,254,800円、ありだと2,611,200円となりました。
公立高校卒業後、国立大学へ進学する場合
最後に公立高校を卒業して国立大学へ進学する場合の学費をみてみましょう。
(単位:円)
項目 | 公立高校+国立大学 | |
---|---|---|
高等学校等 就学支援制度 | なし | あり |
入学金 | 5,650 | 5,650 |
授業料 1年生 | 118,800 | 0 |
2年生 | 118,800 | 0 |
3年生 | 118,800 | 0 |
国立大学 入学金 | 282,000 | 282,000 |
1年生 | 535,800 | 535,800 |
2年生 | 535,800 | 535,800 |
3年生 | 535,800 | 535,800 |
4年生 | 535,800 | 535,800 |
合計 | 2,787,250 | 2,430,850 |
公立高校を卒業して国立大学へ編入すると、学費の合計は「高等学校等就学支援制度」なしで2,787,250円、ありだと2,430,850円となりました。
まとめ|「学士」を得るまで考えると本科+専攻科が最強!
これまで述べてきた学費をそれぞれ表にします。
(単位:円)
高等学校等 就学支援制度 | 公立高校 卒業 | 国立高専 本科卒業 | 国立高専 + 専攻科 | 国立高専 + 国立大学 | 公立高校 + 国立大学 |
---|---|---|---|---|---|
あり | 5,650 | 901,200 | 1,455,000 | 2,254,800 | 2,430,850 |
なし | 362,050 | 1,257,600 | 1,811,400 | 2,611,200 | 2,787,250 |
高専5年間と公立高校3年間の学費を比べると、高専の方が90万円ほど高くなりました。
しかし、専攻科や大学に進学して「学士」を得るまででで考えると、公立高校よりも高専のお得になります。
内訳は以下のようになります↓
(単位:円)
項目 | 国立高専+専攻科 | 国立高専+国立大学 | 公立高校+国立大学 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
学年 | 高等学校等 就学支援制度 あり | 高等学校等 就学支援制度 なし | 高等学校等 就学支援制度 あり | 高等学校等 就学支援制度 なし | 学年 | 高等学校等 就学支援制度 あり | 高等学校等 就学支援制度 なし | |
入学金 | 高専 1年生 | 84,600 | 84,600 | 84,600 | 84,600 | 高校 1年生 | 5,650 | 5,650 |
授業料① | 115,800 | 234,600 | 115,800 | 234,600 | 0 | 118,800 | ||
授業料② | 高専 2年生 | 115,800 | 234,600 | 115,800 | 234,600 | 高校 2年生 | 0 | 118,800 |
授業料③ | 高専 3年生 | 115,800 | 234,600 | 115,800 | 234,600 | 高校 3年生 | 0 | 118,800 |
入学金 | 高専 4年生 | 0 | 0 | 0 | 0 | 大学 1年生 | 282,000 | 282,000 |
授業料④ | 234,600 | 234,600 | 234,600 | 234,600 | 535,800 | 535,800 | ||
授業料⑤ | 高専 5年生 | 234,600 | 234,600 | 234,600 | 234,600 | 大学 2年生 | 535,800 | 535,800 |
入学金 | 1年生 | 84,600 | 84,600 | 282,000 | 282,000 | 大学 3年生 | 0 | 0 |
授業料⑥ | 234,600 | 234,600 | 535,800 | 535,800 | 535,800 | 535,800 | ||
授業料⑦ | 2年生 | 234,600 | 234,600 | 535,800 | 535,800 | 大学 4年生 | 535,800 | 535,800 |
合計金額 | 1,455,000 | 1,811,400 | 2,254,800 | 2,611,200 | 2,430,850 | 2,787,250 |
公立高校から国立大学へ行って「学士」を得るよりも、高専からのほうがお得なことがわかります。
とくに国立高専本科+専攻科と、公立高校+国立大学で比べると100万円近くの差が出ます。
学費だけ考えると、高専本科+専攻科のパターンが最強ということですね!
補足|教育にかかる費用は「入学金と授業料」だけではない!
今回は入学金と授業料だけを比較してきましたが、国立高専も公立高校もその他の教育にかかる費用があります。
- 教材
- 運動服
- 修学旅行
- 通学費
- 寮費
- 部活動
- 塾、予備校
- その他諸々
教材や運動服、寮費にかかる費用などは、各高専でのホームページで公開されているのでチェックしてみてください。
カンタンに調べてみると、教材や運動服代などで年間約30万円、寮費は年間約45万円となりそうです。
項目 | 金額 |
---|---|
学生会、教科書、 運動服代など | 約300,000円/年 |
寮費 | 約450,000円/年 |
部活動をしたり塾へ通ったりすると、もっと費用がかかるので頭に入れておきましょう。
「高専目指すなら塾へ行かせた方がいいのかな…」「でも塾って月額2~3万円…高いよな…」
高専受験に向けて塾へ行かせるべきかどうか悩んでる親御さんは多いですよね?
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スマホやタブレットで好きな時間に見れるので、部活や習い事で忙しい中学生にピッタリです。
塾のように送迎の必要がないので親御さんにとってもありがたいですね。
「塾へ行かなくても自ら勉強できる」「勉強が好き」「こっそり勉強して周りと差をつけたい」
こんな中学生にオススメです。
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