「高専の物理、急に分からなくなった…」
「公式は覚えたのに、問題が全然解けない…」
「まわりはついていけてるのに、自分だけ置いていかれてる気がする…」
そんな状態になっていませんか?
結論から言うと、高専の物理が難しいのは、
「公式を覚える」から「式を組み立てる」に変わるからです。
中学までのやり方が通用しなくなるんですよね。
決して頭が悪くなったわけではないのです。
ゴリ私は高専の機械工学科を出て、大手の工場で10年以上エンジニアをしています。そんな私も、物理ではかなり苦労しました…。赤点を取ったことも何度もあります。
- 高専の物理が難しく感じる3つの理由
- つまずきやすい単元と専門科目への影響
- 今日からできる4つの対策と、教科書・問題集の使い方
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高専の物理が難しく感じる3つの理由
物理は難しいというのを分解すると、
だいたいこの3つになります。
- 公式の暗記が通用しない
- 数学が道具として出てくる
- とにかく進度が速い
公式の暗記が通用しない
中学の理科は、公式を覚えれば点が取れました。
数字を当てはめれば、答えが出る。
でも、高専の物理はそうはいきません。
問題文から状況を読み取って、
自分で式を立てるところから始まります。
公式を10個覚えても、
どれを使うか分からなければ0点。
ここで多くの人がつまずきます。
数学が道具として出てくる
高専の物理には、数学が容赦なく入ってきます。
しかも複雑なやつ…。
- 三角関数(力の分解)
- ベクトル(力の合成、運動の向き)
- 微分・積分(速度と加速度の関係)
数学でつまずくと、物理も自動的に詰みます。
ただ、逆のパターンもあります。
物理の問題を解いているうちに、
数学の意味が分かってくる、なんてことも。
数学と物理はセットで考えたほうがいいですね。
数学が不安な人は、こちらもあわせてどうぞ。


とにかく進度が速い
高専は、5年間で専門科目まで学びきるカリキュラムです。
その土台になる物理も、速いペースで進みます。
当然、1コマで進む量も多いです。(90分授業ですからね…)
そのため、1回休むと追いつくのが大変です。
「分からないまま次に進む」が積み重なると、
追いつけなくなりある日いきなり詰みます。



気づいたときには手遅れ…というパターン。私のまわりにも何人かいました。
つまずきやすい単元
とくに壁になりやすいところを挙げます。
| 単元 | つまずくポイント |
|---|---|
| 力のつりあい | 力の分解ができない。 どこにどの力が働くか図に描けない |
| 運動方程式 | 何を正の向きにするかで符号を間違える |
| モーメント | どこを支点にするかの判断がつかない |
| エネルギー保存 | どこからどこまでを考えるか、 範囲の取り方があいまい |
| 波動 | 式の意味がイメージできず、 丸暗記になる |
| 電磁気 | 目に見えないので、 そもそも想像しづらい |
並べてみると、共通点がありますね。
逆に言えば、
図が描ければ半分は解けているようなもの。
計算は解き方さえ覚えていればいけます。
物理でつまずくと専門科目で効いてくる
ここが高専の怖いところです。
低学年の物理は、
そのまま専門科目の土台になります。
- 力学 → 材料力学、機械力学
- 熱 → 熱力学
- 流体の性質 → 流体力学
- 電磁気 → 電気回路、電子回路
私は機械工学科だったので、
これらの影響をモロに受けました。



とくに材料力学は辛かったな…。
力のつりあいが分かっていないと、
そこで完全に止まります。
物理の遅れが専門科目の赤点として返ってくるわけです。
だから「物理くらい」と思ってはダメです。
物理は大学編入を考えている人にも関係があります。
編入試験の科目に物理が入っている大学は多いし、
推薦では低学年からの成績が出願条件になることもあります。
編入の準備の流れは
高専から大学編入はいつから勉強する?
にまとめています。
今日からできる4つの対策
やることは、そんなに多くありません。
4つに絞ります。
- 必ず図を描く
- 公式を「導けるようにする」
- 単位を確認するクセをつける
- 分からない場所を早く特定する
必ず図を描く
面倒でも、毎回描いてください。
物体を描いて、働いている力を矢印で入れる。
それだけで、使うべき式が見えてきます。
頭の中だけで処理しようとすると、
力の描き忘れに気づけないんですよね。
公式を「導けるようにする」
丸暗記だと、
少し形を変えられただけで手が止まります。
正直、私も過去問頼みでテストを乗り切ったことがあります。
でも過去問は、同じ形で出るから解けるだけ。
形が変わると、とたんに手が止まります。
なので、「なぜこの式になるのか」を1回だけ追ってみてください。
1回でいいです。
それだけで、忘れても作り直せる状態になります。
試験中に思い出せなくても、
その場で導ければ問題ありません。
単位を確認するクセをつける
これは地味ですが、効きます。
計算結果の単位が変なら、
式のどこかが間違っています。
つまり、
自分でミスを見つけられるようになるんです。
実験レポートでも、
同じことを言われるはずです。
単位は、理系の共通言語だと思ってください。
分からない場所を早く特定する
「物理が分からない」では、
対策の立てようがありません。
力の分解なのか、符号なのか、そもそも数学なのか。
つまずいている場所を1段階細かく言えるようにすると、一気に解決に近づきます。
ここは、人に説明してみるのが早いです。
説明しようとすると、
分かっていない場所が自分で見えてきます。
教科書と問題集はどう使う?
物理が苦手になると、
新しい参考書を探したくなりますよね。
でも、最初に使うべきなのは
学校の教科書と、それに合った問題集です。
テストを作るのは、
その教科書で授業をしている先生だからです。
よく使われている教科書
高専でよく使われているのが、
森北出版の「高専の物理」です。
出版社も「各地の高専・専門学校で広く採用されている」と紹介しています。
同じ出版社から、
この教科書に準拠した「高専の物理問題集」も出ています。
章立ては「力と運動」「温度と熱」「波と光」「電磁気」「原子の世界」の5つです。
教科書は読むだけ、問題集は解くだけ、になりがちです。
教科書の例題を解き直してから問題集に進むと、
「どの式を使うか」の判断が身につきやすくなります。
高校生向けの参考書は使える?
使い方しだいで、役に立ちます。
力学・波・電磁気の基本は、
高校の物理と重なる部分が多いからです。
ただ、高校の物理は、微分・積分をほとんど使わずに説明するのが一般的です。
高専の授業で微積を使った説明が出てきたら、
そこは教科書とノートに戻りましょう。
おすすめの使い分けはこうです。
- 高校生向けの参考書
→図が多いものを選んでイメージをつかむ - 授業のプリント・教科書・問題集
→テスト対策の本命
テスト前の進め方は、
こちらで詳しく書いています。


それでも進まないときは
対策は書きましたが、正直な話もしておきます。
物理は、独学と相性が良くない科目だと思います。
答えが合っていても、
考え方が間違っていることがある。
逆に考え方は合っているのに、
計算で外すこともある。
解答を見ただけでは、
自分のどこが悪かったか分からないんですよね。
まずは、学校の先生に聞くのが一番です。
放課後に質問に行けるなら、
それで十分だと思います。



私も分からないところは、放課後に先生へ質問しに行っていました。ひとりで悩むより、ずっと早いです。
ただ、高専の物理や専門科目は、
学校の外に教えてくれる人がほとんどいません。
近所の塾に行っても、
材料力学や電気回路は扱っていないですよね。
ここが、高専生の孤独なところだと思います。
「聞ける人が身近にいない」という人へ
高専テクノゼミは、
高専生向けのオンライン個別指導塾です。
物理などの一般科目に加えて、
材料力学・電気回路といった、普通の塾では扱わない専門科目も教えてくれます。
講師は高専卒の旧帝大・国立大生で、
約100名が在籍しています。
向いている人👇
- 物理や専門科目でつまずいていて、質問できる相手がいない人
- 赤点や留年が現実的に見えてきた人
あまり向かない人👇
- 先生に質問しに行ける環境がある人
- 自力で教科書を読み進められている人
知っておきたい点
講師の中心は現役の大学生・大学院生で、プロの講師ではありません。
料金は1科目で月26,000円(税込)からなので、気軽に払える金額ではないと思います。
料金やコースは 高専テクノゼミの評判・料金まとめ に詳しく書いています。
まずは無料相談で、今つまずいている場所を話してみるところからで大丈夫です。
\ 高専生のための専門科目対策 /
よくある質問
- 1年生の物理がもう分かりません。今からでも間に合いますか?
-
間に合います。
最初の「力のつりあい」と「運動方程式」まで戻って、力の図を描く練習からやり直してください。
ここが分かると、あとの単元がつながって見えてきます。 - 数学と物理、どちらを先に立て直すべきですか?
-
迷ったら数学です。物理の計算の道具になっているからです。
ただ、三角関数やベクトルは、物理の問題の中で使いながら覚えたほうが早いこともあります。 - 物理で赤点を取ったらどうなりますか?
-
再試験などで取り返せる仕組みがある学校が多いですが、ルールは学校ごとに違います。
学生便覧の規程を確認してください。
私も物理で赤点を取ったことがありますが、留年はせずに卒業できました。
くわしくは 高専で赤点を取ったらどうなる? にまとめています。 - 物理が苦手だと、機械系や電気系の学科は向いていませんか?
-
向き不向きより、慣れの問題が大きいと思います。
私も物理ではかなり苦労しましたが、機械工学科を卒業して、いまもエンジニアとして働いています。
まとめ|物理を越えると、専門科目がラクになる
- 高専の物理が難しいのは「覚える科目」から「式を組み立てる科目」に変わるから
- 三角関数・ベクトル・微積が道具として出てくる。数学とセットで考える
- つまずく単元はどれも「図が描けるか」で決まる
- 物理の遅れは、材料力学・熱力学・電気回路として2年後に返ってくる
- 対策は「図を描く・公式を導く・単位を見る・つまずき場所を特定する」の4つ
- 教材は学校の教科書と準拠の問題集が本命。高校生向けの参考書はイメージづくりに使う
物理でつまずくのは、珍しいことではありません。
私も同じところで止まりましたし、赤点も取りました。
ただ、ここを越えると景色が変わります。
専門科目が「新しい科目」ではなく「物理の続き」に見えてくるんです。
そうなると、5年間がかなりラクになります。
いま止まっているとしても、
それは能力の問題ではありません。
ルールが変わったことに、まだ体が慣れていないだけです。
ひとりで抱え込まなくて大丈夫。
この記事が、次の一歩の助けになればうれしいです。
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