高専って5年間で卒業するんじゃないの?
専攻科って大学と何が違うの?
進学するなら専攻科と大学編入、どっちがいいの?
こんな疑問を持つ中学生・保護者、そして現役高専生は多いはずです。
ただでさえ世間での知名度が高くない高専。
その中でも「専攻科」はさらに情報が少なく、謎に包まれた存在です。
実際、現役高専生でも専攻科の実態をよく知らない人は多いはず。
しかし、専攻科には意外と知られていないメリットがたくさんあります。
もちろんデメリットもあるので、両方しっかり整理していきます。
この記事は、
- 高専を目指す中学生・保護者
- 進路に悩む現役高専生
に向けて、専攻科の特徴・メリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。
「大学編入試験って専門科目もあるの!?」
「専攻科とどっちに進むべきか迷ってる…」
大学編入も専攻科進学も、一般受験とは違う高専特有の進路。
ゆえに参考書がほとんどなく、何から勉強すればいいのか分かりにくいのが現実です。
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専攻科とは?高専5年+2年の高度教育
専攻科とは、高専5年間の本科に加えて、さらに2年間学べる進学先です。
高専の科学の知識と技術を更に深めたい学生のため、より高度な技術者教育を行うことを目的として、2年間の専攻科が設置されています。
専攻科は5年間の高専教育の上にたって、さらに2年間のより高度な技術教育を行うことを目的として、1992年に初めて設置されました。
国立高等専門学校機構
ゴリ高専5年で卒業した人は「本科卒」、
専攻科まで修了した人は「専攻科卒」と呼ばれます。
そして専攻科を修了すると、大学卒と同じ「学士」を得ることができます。
専攻科へ進む人はどれくらい?


独立行政法人国立高等専門学校機構より
高専本科からの主な進路は「就職」「大学編入」「専攻科」。
このうち「専攻科」を選ぶ人は毎年15%前後と少数派です。
SNS(X)でのアンケートでも「専攻科を選ぶ人は1割程度」という結果となり、
人気進路とは言い難いのが現状です。
専攻科へ進学する方法
「推薦入試」の条件と内容👇
- 一定水準以上の成績
- 専攻科への強い志望理由
- 面接、小論文(学校による)
「学力入試」の条件と内容👇
- 調査書
- 数学
- 英語
- 専門科目
大学編入より難易度は低めですが、基礎学力はしっかり問われます。



専攻科にも「募集要項」があるので、受験する人は必ず確認しましょう
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高専から専攻科へ進学する5つのメリット
専攻科はマイナーですが、実はメリットがかなり多いです。
ここでは代表的な5つを紹介します。
- 推薦がもらえれば合格しやすい
- 大卒と同じ「学士」が取得できる
- 学費が圧倒的に安い
- 環境の変化が少ない
- 大学院へ進める
推薦がもらえれば合格しやすい
専攻科は大学編入と比べて、推薦の条件が比較的ゆるく設定されている学校が多いです。
たとえば、
- 成績順位が上位50%以内
- 定期試験の平均点が80点以上
- TOEIC400点以上
といった基準が設けられています。
さらに、専攻科は進学者が少ないため、倍率が低く、定員割れする高専も珍しくありません。
実際、私の高専でも上位層は大学編入か就職を選ぶため、専攻科は毎年のように定員割れ。
その結果、推薦を取った学生はほぼ全員が合格していました。



「確実に進学したい」「大学編入ほど競争したくない」という人にとっては大きなメリットです


大卒と同じ「学士」が取得できる
専攻科を修了すると、大学卒と同じ「学士」の学位を取得できます。
学位の区分はこんな感じです👇
| 高専本科卒 | 準学士 |
|---|---|
| 高専専攻科卒 | 学士 |
| 大学卒 | 学士 |
| 大学院卒(修士) | 修士 |
| 大学院卒(博士) | 博士 |
日本はまだまだ学歴が重視される場面が多く、
「学士」を持っているかどうかで応募できる企業や待遇が変わることもあります。
実際、採用条件に「学士以上」と明記している企業も多く、
専攻科卒で学士を取得しておくと選択肢が広がります。


学費が圧倒的に安い
「学士」まで取得するルートとして見ると、
高専+専攻科は圧倒的にコスパが良い進路です。
実際の比較がこちら👇
| 学士取得までの 学費合計 | 学費 |
|---|---|
| 国立高専 +専攻科 | 1,811,400 (最安) |
| 国立高専 +国立大学 | 2,611,200 |
| 公立高校 +国立大学 | 2,787,250 |
「学費を抑えつつ学士を取りたい」という人にとっては、非常に魅力的な選択肢です。


環境の変化が少ない
専攻科は本科と同じキャンパスで学ぶため、
生活環境がほとんど変わらないという安心感があります。
- 引っ越し不要
- 生活リズムがそのまま
- 先生や友人も変わらない
- 研究テーマを継続しやすい
とくに研究面ではメリットが大きく、
本科で取り組んでいた研究をそのまま引き継げるため、
長時間かけて深い研究ができるのが魅力です。



もちろん、専攻科から新しいテーマに挑戦することも可能です
さらに、見知った仲間と先生に囲まれたまま進学できるため、
人間関係のストレスがほとんどないというのも専攻科ならではのメリットです。
大学院へ進める


(令和7年5月1日現在)
専攻科を修了すると「学士」が得られるため、
大学院への進学資格を手に入れられます。
専攻科生は本科と合わせて約3年間研究に取り組んむことになるため、
大学院側からの評価も高く、推薦をもらいやすいのが特徴です。
もちろん、推薦以外にも大学院入試(院試)を受けて進学することもできます。
この場合は他大学の学生と競うことになるため、しっかり勉強する必要があります。
独立行政法人国立高等専門学校機構のデータでも、
専攻科から難関大学院へ進学する学生が毎年多いことが示されています。
| 大学院名 | 人数(人) R6 |
|---|---|
| 九州大学大学院 | 53 |
| 東北大学大学院 | 48 |
| 奈良先端科学技術大学院大学 | 35 |
| 筑波大学大学院 | 30 |
| 九州工業大学大学院 | 29 |
| 北海道大学大学院 | 23 |
| 豊橋技術科学大学大学院 | 19 |
| 東京科学大学大学院 | 19 |
| 北陸先端科学技術大学院大学 | 13 |
| 長岡技術科学大学大学院 | 12 |
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高専から専攻科へ進学するデメリット
専攻科にはメリットが多い一方で、進学前に知っておきたいデメリットも存在します。
ここでは代表的な3つを紹介します。
- マイナーな存在
- 人脈が広がらない
- 就活が微妙
マイナーな存在で理解されにくい
高専自体がまだまだ世間での知名度が高くありませんが、
その中でも「専攻科」はさらに認知度が低い存在です。
現役高専生が「高専って何?」と聞かれて説明に困るように、
専攻科生はその何倍も説明が面倒くさいかもしれません(笑)
さらに、企業側でも専攻科の位置づけを正しく理解していないケースがあり、
- 専攻科卒を「高専卒」と同じ扱いにしてしまう
- 学士を持っているにもかかわらず待遇が大卒より低い
- 昇進ルートが大卒と異なる
といった状況が起こることがあります。
これは専攻科の価値が低いというより、
制度そのものが企業に十分浸透していないことが原因です。
人脈が広がらない
専攻科への進学は、環境が変わらないというメリットがありますが、
裏を返すと人脈が広がりにくいというデメリットにもなります。
大学編入の場合は、
- 新しい友人
- 新しい先生
- 新しい研究室
といった「外の世界」に触れる機会が一気に増えます。
一方、専攻科は本科の延長なので、
自分から積極的に動かない限り人脈はほとんど増えません。
- バイト
- インターン
- 学外活動
こうした行動をしないと、世界が広がりにくいのが専攻科の弱点です。
就活が微妙になりがち
専攻科を修了すると「学士」にはなりますが、
実際のところ仕事内容は高専本科卒とほとんど変わらないことが多いです。
というのも、研究職や開発寄りの仕事は、
大学院卒を前提にしている企業が多いからです。



実際、私の会社でも研究開発のポジションは
ほぼ全員が大学院卒で占められています
そのため、せっかく専攻科で学士を取っても、
配属される仕事は本科卒と同じというケースが珍しくありません。
研究職や専門性の高い職種を目指すなら、
やはり専攻科 → 大学院のルートが一番現実的です。
まとめ|専攻科へ行くなら大学院も視野に入れよう
専攻科には、
- 学費が安い
- 学士が取れる
- 研究を深められる
- 大学院に強い
といった大きなメリットがあります。
一方で、専攻科卒でそのまま就職するのは
少しもったいないという側面もあります。
せっかく学士が取れるルートなので、
専攻科へ進むなら大学院進学もセットで考えるのがおすすめです。
進路に悩む高専生は、ぜひ参考にしてみてください。
「大学編入試験って専門科目もあるの!?」
「専攻科とどっちに進むべきか迷ってる…」
大学編入も専攻科進学も、一般受験とは違う高専特有の進路。
ゆえに参考書がほとんどなく、何から勉強すればいいのか分かりにくいのが現実です。
高専テクノゼミは「現役高専生に特化した塾」で、一般科目に加えて専門科目も教えてくれる。
講師陣は高専出身の現役大学生で、実際に大学編入を突破した優秀な先輩たちばかり!
自分たちの経験をもとに、効率的な勉強法や試験対策のコツを教えてくれます。
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