高専在籍中に資格を取ると単位が取れるってホント?
資格を取るのはいいけど社会で役に立つの?
資格を取れば将来出世できるって本当?何の資格を取ればいいの?
高専生の主な就職先は製造業で、ほとんどの人が工場勤務になります。
工場では機械や電気、化学といった専門スキルを必要とし、資格がないとできない業務もたくさんあります。
中には資格を持っている人がいないと、工場を運転することすら許されない資格もあります。
そのため多くの企業が資格を持つ人を評価対象にして資格を取った人が出世できるよう制度を定めています。
私も会社に入ったときは上司から「仕事よりも先に資格を取れ」「うちの会社は資格を取ったもん勝ち!」と言われていて、実際に資格を取った人はどんどん昇格して出世していました。
私自身は「エネルギー管理士(熱)」「高圧ガス第1種冷凍機械」「機械設計技術者2級」「機械保全技能士1級」を会社に入ってから取りましたが、学生でも受験することができます。
そこでこの記事では高専卒や現役高専生に向けて、将来の出世に役立つオススメの資格を7つ紹介します。
転職したいけど忙しくて…転職できたとしても退職手続きとかめんどくさそう…
高専卒で転職を考えている人の中にはこのようなお悩みはないでしょうか?
そんな人にはアルバトロス転職
アルバトロス転職
つまり転職に加えて退職代行も完全無料で行ってくれるサービスとなっています。
「退職代行モームリ」から得た企業データを活用して、優良企業に絞って紹介してくれるので安心ですね。
\ 【年中無休・完全無料】LINEでも受け付けしてるよ! /
転職から退職まですべてを徹底サポート
高専在籍中に資格を取れば単位も取れる!?
高専では外部単位制度というものがあります。
高専在籍中に学校側が指定した資格を取ると単位を認定してくれるというもの。
単位認定されると一部の授業や定期テストを受けなくてもよくなります。
まあそれ以上に資格を持つことは社会で評価されます。
就職するときはもちろん、出世や転職にも強力な武器になります。
学校によって学科がバラバラなので指定されている資格も違います。
「〇〇高専 資格 外部単位」などで調べるとカンタンに出てくるので、ご自身の学校を調べてみてください。
高専卒や現役高専生にオススメの資格7選
高専卒や現役高専生にオススメの資格7選を紹介します。
資格名 | 受験料 (2024年7月時点) | 合格率 | 難易度 |
---|---|---|---|
エネルギー管理士 熱分野 | 17,000円 | 約30% | やや難しい |
高圧ガス 第一種冷凍機械責任者 | 電子申請17,300円 書面申請17,800円 | 全科目:約20~30% 法令のみ:約80~90% | やや難しい |
公害防止管理者 水質 (水質関係第1種公害防止管理者) | 12,300円 | 約30% | やや難しい |
機械設計技術者試験2級 | 22,000円 | 約30% | 難しい |
機械保全技能検定1級 | 20,000円 | 約30% | 普通 |
第3種電気主任技術者 | 7,700円 | 約15% | 難しい |
第2種電気主任技術者 | 13,800円 | 1次試験:約20~30% 2次試験:約20% | 難しい |
エネルギー管理士 熱分野
オススメの資格1つ目は、エネルギー管理士 熱分野です。
●資格名 | エネルギー管理士 熱分野 |
●受験料 | 17,000円 |
●合格率 | 約30% |
●難易度 | やや難しい |
●試験科目と試験時間 | ①エネルギー総合管理及び法規(80分) |
②熱と流体の流れの基礎(110分) | |
③燃料と燃焼(80分) | |
④熱利用設備及びその管理(110分) |
エネルギー管理士は、工場内のエネルギーの使用を管理・改善するためにできた国家資格です。
特定工場では「エネルギー管理者の選任」が義務付けられいて、工場操業にとって必要不可欠な資格となります。
「エネ菅」とも呼ばれ、私の会社でも資格取得を推奨していて毎年何人も挑戦しています。
「熱分野」と「電気分野」がありますが、機械系の人なら「熱分野」がオススメです。
科目合格の制度があり、合格した科目は次の年から3年間は免除されます。
一発合格を目指すのではなく、科目合格で数年かけて取得する人もたくさんいますね。
高圧ガス 第一種冷凍機械責任者
オススメの資格2つ目は、高圧ガス 第一種冷凍機械責任者です。
●資格名 | 高圧ガス 第一種冷凍機械責任者 |
●受験料 | 電子申請17,300円 書面申請17,800円 |
●合格率 | 全科目:約20~30% 法令のみ:約80~90% |
●難易度 | やや難しい |
●試験科目と試験時間 | ①法令(60分) |
②保安管理技術(90分) | |
③学識(120分) |
高圧ガス第一種冷凍機械責任者は、高圧ガス製造保安責任者という国家資格の一つで、冷凍設備の保安業務につける資格です。
最近ではこの資格を必要としない冷凍設備が多いため、工場での需要はそれほど高くありません。(少なくても私の工場では…)
難易度は高い資格なので取得すれば一目置かれる存在になれます。
「甲種機械責任者」もありますが「第一種冷凍機械責任者」の方が合格率が高くて取りやすいです。
「エネルギー管理士」と試験内容が一部重複するので、一緒に勉強して同じ年に受験すると効率的です。
高圧ガスの試験は、オンライン講習を受けて検定試験に合格できれば科目免除になる制度があります。
※以前は対面での講習でしたが、オンライン講習に変わったようです。
約21時間のオンライン講習を、約1カ月の講習期間で受講(視聴)してもらい検定試験に臨みます。
検定試験に合格すれば「保安管理技術」と「学識」が免除され、本番の試験では「法令」のみとなります。
もし本番の国家試験で「法令」が落ちても、翌年からも「法令」のみを受験するだけとなります。
講習は毎年開催されていて、一般申込29,600円、ネット申込で29,000円となっています。
公害防止管理者 水質(水質関係第1種公害防止管理者)
オススメの資格3つ目は、公害防止管理者 水質(水質関係第1種公害防止管理者)です。
●資格名 | 公害防止管理者 水質(水質関係第1種公害防止管理者) |
●受験料 | 12,300円 |
●合格率 | 約30% |
●難易度 | やや難しい |
●試験科目と試験時間 | ①公害総論(50分) |
②水質概論(35分) | |
③汚染処理持論(75分) | |
④水質有害物質持論(50分) | |
⑤大規模水質特論(35分) |
公害防止管理者は、工場の大気、水質、騒音など公害問題を防止するためにできた国家資格です。
エネルギー管理士同様、特定の工場では「公害防止管理者の選任」をする義務があります。
環境に関する配慮はますます重要となっていて、どのプロジェクトでも環境への影響を考えなければなりません。
実務でも役立つ資格となっているので、需要が高く私の会社でも取得する人は多いです。
「大気関係第1種公害防止管理者」もありますが、「水質関係第1種公害防止管理者」の方が合格率は高いです。
「資格さえ取れればどっちでもいい」という方は、「水質関係第1種公害防止管理者」がオススメします。
機械設計技術者試験 2級
オススメの資格4つ目は、機械設計技術者試験 2級です。
●資格名 | 機械設計技術者試験 2級 |
●受験料 | 20,000円 |
●合格率 | 約30% |
●難易度 | 難しい |
●試験科目と試験時間 | ①機械設計分野 熱・流体分野 メカトロニクス分野 (合計130分) |
②力学分野 材料・加工分野 環境・安全分野 (合計120分) | |
③応用・総合(90分) |
機械設計技術者試験は、国家資格ではなく「日本機械設計工業会」が主催する資格です。
機械設計に携わる人であれば、取得しておきたい資格の一つです。
機械設計に特化した資格はこれくらいしかありませんからね…
1級から3級までありますが、高専生なら実務経験が必要ない3級を受けることができます。
社会人なら実務経験が5年以上必要になりますが、2級を目指すといいですね。
機械保全技能検定 1級
オススメの資格5つ目は、機械保全技能検定 1級です。
●資格名 | 機械保全技能検定 1級 |
●受験料 | 20,000円 |
●合格率 | 約30% |
●難易度 | 普通 |
●試験科目と試験時間 | ①学科試験(合計100分) |
②実技試験(合計80分) |
機械保全技能検定は、機械の安定稼働やメンテナンスなど、保全のために必要な技能と知識を認定するための資格です。
国家検定(技能検定)の一つで、合格すれば「機械保全技能士」と名乗ることができます。
実務向け資格なので勉強しやすく勉強した内容を業務で活かせます。
3級~特級までありますが、現役高専生なら3級を受験できます。
2級以上から実務経験が必要となりますが、高専卒で社会人なら1級を目指しましょう。
第3種電気主任技術者
オススメの資格6つ目は、第3種電気主任技術者です。
●資格名 | 第3種電気主任技術者 |
●受験料 | 7,700円 |
●合格率 | 約15% |
●難易度 | 普通 |
●試験科目と試験時間 | ①理論(90分) |
②電力(90分) | |
③機械(90分) | |
④法規(65分) |
第3種電気主任技術者は、国家資格で電気主任技術者として選任される電気施設の範囲が電圧50,000V未満の電気施設(出力5,000kW以上の発電所を除く。)の保安監督にあたることができます。
電験3種とも呼ばれ、電気系の人には人気の資格です。
私の会社でも電気屋さんがまず目指す資格の一つですね。
電気設備は必ず月例点検や年次点検といった法点検があり、そこには必ず電気主任技術者が保安監督者として点検に係らなければなりません。
資格を持ってるだけで転職はもちろん有利になりますが、独立して電気主任技術者として生計を立てる人もいます。
ちなみに私も挑戦しましたが、理論だけ合格してあとはダメでした。
翌年度以降は心が折れてもう受けてません…(笑)
第2種電気主任技術者
オススメの資格7つ目は、第2種電気主任技術者です。
●資格名 | 第2種電気主任技術者 | |
●受験料 | 13,800円 | |
●合格率 | 1次試験:約20~30% 2次試験:約20% | |
●難易度 | 普通 | |
●試験科目と試験時間 | 1次 試験 | ①理論(90分) |
②電力(90分) | ||
③機械(90分) | ||
④法規(60分) | ||
2次 試験 | ①電力・管理(120分) | |
②機械・制御(60分) |
第2種電気主任技術者は、電気主任技術者として選任される電気施設の範囲が電圧170,000V未満の電気施設の保安監督にあたることができます。
電験3種の上位資格ですね。
大きな工場になると電験3種ではなく電験2種以上が必須となるので、市場価値が高くめちゃくちゃ重宝されます。
電験3種も難易度高いですが、電験2種はもっとと言われます。
「電験2種を持っている」と言われると、周囲からの見る目も全然変わります。
ちなみに電気屋さんから言わせると電験1種を持っている人は「神」だそうです(笑)
私の工場でも電験1種を持つ人がいましたが、あっという間に出世していきました
資格を取るためのオススメ勉強法
紹介してきた資格の中には私が合格してきた資格もあります。
そんな私から言えるオススメの勉強法を2つ紹介します。
過去問を何度も解く
オススメの勉強法1つ目は「過去問を何度も解く」ことです。
解説付きの過去問が数年分まとめられている本を買っておきましょう。
「解説を見ながら問題を解く」「解説が分からなかったらググる」それの繰り返しです。
3~5年分くらいの過去問を解くと、だいたいの問題傾向が分かるようになります。
どの資格もインプット用のテキストはありますが、資格を取るだけの勉強なら過去問しか買いません。
テキストから読み込んで問題集を解いていたら時間ばかりかかりますからね。
「エネルギー管理士」の受験1年目は、テキストばかり読んで過去問をおろそかにしていたら全科目落ちました。
Youtubeで学ぶ
オススメの勉強法2つ目は「Youtubeで学ぶ」ことです。
どの資格もわかりやすく解説している人がたくさんいますよね。
これを無料で見れるというのは、いい時代になりました。
変な有料講座を申し込むくらいなら、絶対Youtubeのほうがいいですね。
私も直近で簿記3級を取りましたが、テキストよりもYoutubeのほうがわかりやすかったです。
ただし動画ばかり見ていても問題が解けるようになるわけではありません。
必ず手も動かすよう注意しましょうね。
まとめ|高専卒・現役高専生は資格取得を目指そう
高専卒と現役高専生に向けてオススメの資格7選を紹介しました。
資格名 | 受験料 (2024年7月時点) | 合格率 | 難易度 |
---|---|---|---|
エネルギー管理士 熱分野 | 17,000円 | 約30% | やや難しい |
高圧ガス 第一種冷凍機械責任者 | 電子申請17,300円 書面申請17,800円 | 全科目:約20~30% 法令のみ:約80~90% | やや難しい |
公害防止管理者 水質 (水質関係第1種公害防止管理者) | 12,300円 | 約30% | やや難しい |
機械設計技術者試験2級 | 22,000円 | 約30% | 難しい |
機械保全技能検定1級 | 20,000円 | 約30% | 普通 |
第3種電気主任技術者 | 7,700円 | 約15% | 難しい |
第2種電気主任技術者 | 13,800円 | 1次試験:約20~30% 2次試験:約20% | 難しい |
「資格を取ろう!」と言ってきましたが、多くの資格が業務で役立つかと言えばそうではありません。
しかし資格を持っているということは「努力できる人」の証であり、実力を示す一つの手段となります。
だからこそ単位を認定してくれるし、企業からも評価されます。
なので積極的に資格に挑戦しましょう。
業務で役に立たなくても必ず将来役立ちます。