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高専卒は転職できない?使えないって本当?大企業勤務の高専OBが徹底解説

高専卒は転職できない?
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高専から大企業に入社したけど、もう辞めたい…

高専卒は使えない、転職できないって聞いたけどホント?

高専生の就職活動は大学生に比べるとカンタンで、多くの人が大企業に就職できます。

でも大企業といえど不満は出てきます。

  • 誰も見ない体裁だけの資料作り
  • ムダな会議、意思決定や承認が遅い
  • できる人とできない人で給料が変わらない

大企業に勤めていれば誰もが感じたことがあるのではないでしょうか?

辞めてやろうかな…と思ったことがある人は少なくないはず。

一方で高専卒で転職ってどうなんだろう…今より待遇がいいところに転職できるのかな…また大企業を狙えるのかな…

そんな悩みや不安を抱えている人は多いのではないでしょうか?

私は10年以上前に高専の機械工学科を卒業して大企業に入社しました。

これまでに高専卒で転職して辞めていく人もいれば、逆に転職して入ってくる人も何人も見てきました。

そこで今回は高専卒で働く人に向けて、高専卒の転職事情について詳しく解説していきます。

実際に転職活動をしてきた人たちから聞いた情報をお伝えしますので、興味ある方はぜひ最後まで読んでみてください。

転職したいけど忙しくて…転職できたとしても退職手続きとかめんどくさそう…

高専卒で転職を考えている人の中にはこのようなお悩みはないでしょうか?

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目次

高専卒でも転職できる!

結論から言うと、高専卒でも全く問題なく転職できます。

むしろ高専の時の就職活動と同じように、高専卒を求めている企業は多いです。

なぜなら企業が中途採用で求めるのは「即戦力人材」だから。

高専は即戦力人材を育てる教育機関であり、20歳という若さで就職して社会人スキルを磨いていきます。

大卒よりも2年も早く社会人経験が積んで、エンジニアとして活躍するので企業からの評価は非常に高いです。

実際にこれまでに私が見てきた高専卒の転職者は優秀な人ばかり。

やっぱり一つの大企業の文化に染まった人よりも、他企業の文化や価値観を教えてくれる転職者は魅力的ですね。

ゴリ

高専生は新卒採用でも中途採用でも人気というわけです。

【高専卒は転職できない?】そのワケとは

まず結論から言うと、高専卒でも募集さえしていれば転職はできます。

私の部署でも、この10年で何人もの高専卒と大卒、大学院卒の人が転職で入ってきました。
(もちろん出ていく人もいましたが…)

ではなぜ、高専卒は転職できないと思われているのでしょうか?

学校推薦で就職したから

高専卒が転職できないと思われている理由の一つは、学校推薦で就職したことにあります。

高専卒業生の大半が、大学生の一般応募とは違って、学校推薦というチート級の方法で就職活動をしています。

学校推薦では、企業側からの求人に対して学校側が推薦状を出すので、カンタンな採用試験で内定がもらえます。

つまり、学校推薦で就職した高専卒は、ガチの就職活動を知らないのです。

転職活動では「学校推薦」なるチートは使えないので、自力で内定を勝ち取らなければなりません。

そうしたハードルの高さが「高専卒は転職できない」と言われたり考えたりしてしまう理由かもしれませんね。

大卒よりも学歴が低いから

一般に、高専卒は大卒よりも学歴も給料も劣ります。

事実、企業のほとんどが高専卒と大卒で出世コースをわけています。

その学歴差にコンプレックスを持つ高専卒も一定数います。

つまり、大卒でなければいいところに転職できない、と考えてしまうようです。

スキルが低いと思っているから

高専卒のほとんどが就職先に大企業を選択します。

大企業は良くも悪くも仕事内容が細分化され、専門的かつ時間がかかる業務は外注に委託します。

たとえば機械分野でいうと、設備トラブルが起きても実際の修理をするのは外部業者になります。

設計も同様、基本的な構想は考えるものの、詳細設計となると外注業者へ委託します。

つまり、スキルがなくても「誰にでもできる」仕事内容なのです。

自分が培ってきたスキルは他社では通用しないと思い込んでしまい、転職もできないと考えてしまうようです。

高専卒はむしろ転職に有利なワケ

社内で転職してきた人たちや、実際に求人を出して中途採用している部長クラスの人たちと話をすると、おもしろいことがわかります。

高専卒は転職できないどころか、むしろ転職に有利だということです。

高専の就活で、行きたい企業が選び放題だったように、転職でも同じことが言えます。

技術職は人手不足

高専卒が転職に有利な理由は、どこの企業も「技術者」が不足しているからです。

とくに高度経済成長期を支えてきた技術者の多くが、高齢化して定年を迎え始めています。

企業としては、ベテラン勢が抜ける前に、若くて即戦力になる技術者がほしいというわけです。

高専卒は専門教育を5年間も学んだ即戦力人材として、適しているというわけです。

技術者不足は今後もしばらく続くので、高専卒が転職有利な状況は変わらないでしょう。

高専卒は経験豊富だから

高専卒は20歳という若さで入社するので、大卒よりも2年も早く社会人になれます。

2年間必死に働けば、社会人経験の差はかなり大きくなります。

5年も働いて25歳にもなれば、中堅社員として会社の中心的存在として活躍できます。

社会に出ると学歴なんて関係ないと言われるように、転職も経験豊富で実力がある方が有利です。

そんな高専卒の経験値の高さから、転職も有利とされています。

高専卒はコスパがいいから

高専卒は大卒に比べると学歴が低いので、安く雇うことができます。

一方で、高専で大卒並みの専門教育を受けており、さらに20歳という若さで社会人になっています。

大卒相当の知識と社会人経験豊富な人材を安く雇えることで、コスパがいいとされています。

技術職は少数精鋭の部署が多いので、大卒並みの即戦力人材が安く雇えるのは企業にとってメリットしかありません。

このように高専卒はコスパがいいという点も、転職が有利な理由の一つです。

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未経験分野への転職は慎重に!

「高専卒でも転職できる」と言いましたが、未経験分野への転職は慎重に判断すべきです。

高専卒の魅力は、5年間の教育期間で一貫した専門知識を叩き込んできたことです。

未経験分野は、一からのスタートなので転職のハードルも一気に上がります。

まだ20代で成長の余地があったり、それなりのスキルを証明できないと厳しいでしょう。

実際に高専卒の転職組に話を聞くと、同じ業種や競合他社だと簡単に内定はもらえるみたいですが、未経験分野では書類審査すら厳しいようです。

高専卒の転職先の候補としては、やはり「製造業」に的を絞ることをオススメします。

ゴリ

よほどやりたいことが他にあり、「未経験分野でも挑戦してみたい」と強い意志があれば別ですが。。。

以下に高専生の主な就職先と産業別就職者数を載せておきます。

産業別就職者数(令和 4 年度本科卒業者) 
産業人数(人)
製造業2,298
情報通信業714
建設業512
電気・ガス・熱供給・水道業356
学術研究、専門・技術サービス業266
運輸業、郵便業264
その他サービス業167
公務員163
卸売業、小売業77
不動産業、物品賃貸業58
金融業、保険業20
生活関連サービス業、娯楽業11
鉱業、採石業、砂利採取業9
その他9
医療、福祉7
教育、学習支援業6
複合サービス事業5
農業、林業2
宿泊業、飲食サービス業2
漁業1
合計4,947
出典:国立高等専門学校機構 |就職・進学データ資料|16ページ
※令和5年5月1日現在
主な就職先(令和 3 年度本科卒業者)
会社名
東海旅客鉄道
株式会社(JR東海)
国土交通省
旭化成
株式会社
関西電力
株式会社
ダイキン工業
株式会社
京セラ
株式会社
ENEOS
株式会社
株式会社
LIXIL
株式会社
メンバーズ
大阪瓦斯
株式会社
(大阪ガス)
出光興産
株式会社
浜松ホトニクス
株式会社
四国電力
株式会社
パナソニックコネクト
株式会社
中国電力ネットワーク
株式会社
アイリスオーヤマ
株式会社
富士電機
株式会社
キヤノンメディカルシステムズ
株式会社
三菱電機ビルソリューションズ
株式会社
東京瓦斯
株式会社
(東京ガス)
出典:独立行政法人 国立高等専門学校機構 概要(2023年度)主な就職先(令和 3 年度本科卒業者)

大企業から転職すると後悔する?

すでに大企業で働いている高専卒は、転職すると後悔することになるでしょうか。

結論から言えば、会社によります。

大企業から大企業へ転職する場合は大きな痛手にならないと思いますが、大企業から中小企業は注意が必要ですね。

そもそも大企業のメリットは、福利厚生が充実している、ネームバリュー、大きな仕事ができるなどが挙げられます。

大企業から中小企業へ転職すると、これらのメリットを得られなくなる可能性があります。

とくに福利厚生の部分は大企業と中小企業では大きな差になることも。

「中小企業へ転職して年収は上がったものの福利厚生で家賃補助がなかったから手取りは減った…」なんてケースもあります。

「大企業の働き方や文化が嫌い」と言って勢いで転職した人は後悔するかもしれませんね。

大卒以上しか求人がないときもある

私の会社では、つねに求人を出して技術職を募集しています。(別にブラック企業というわけではないんですがね…やはり技術者不足は深刻なようです)

募集条件の最終学歴はその時々によって変わり、大卒以上しか採らない場合もあります。

やっぱり大卒じゃなきゃ転職できないじゃん!

と言われそうですが、こればっかりは仕方がないとしか言えません。

30代で管理職候補がほしいのか、現場で活躍する実務バリバリ系がほしいのか、その時々によって採用したい人材を変えているということです。

つまり、転職したい企業で高専卒を募集しているなら、早めに応募したもの勝ちということです。

20代~30代が転職しやすい

募集条件に年齢は設けていませんが、40代以上の人が入ってきたことはありません。

やはり20代~30代が多いです。

とくに高専卒はすぐに現場で活躍できる人材を、大卒以上はすぐに管理職になれる人材を採用しているように思えます。

大卒で転職してきた人は、2~3年で管理職になるのでめちゃくちゃ羨ましがられます。

ゴリ

大企業で管理職ともなれば、年収1000万円以上ですからね!

よほど管理職になれる年代が不足しているということですね。

いずれにしても、20代~30代は転職しやすいと言えるでしょう。

資格保有をアピールして転職を成功させよう!

高専生の多くは製造業に就職し、そして多くは工場勤務になります。

工場を運営するには必要不可欠な資格があります。

  • エネルギー管理士
  • 電験2種、電験3種
  • 高圧ガス製造保安責任者
  • 公害防止管理者

などです。

一定規模の工場を動かすには、これらの資格を持っている人を必ず就けなければならないのです。

つまり、これらの資格を保有しておくと転職のときにめちゃくちゃアピールできます。

とくに電験2種は最強ですね。

ゴリ

当然、これまでの業務経験や人柄も大切ですが。

資格を持っているだけで技術力のアピールはもちろん、向上心や勤勉さが評価されます。

履歴書の資格欄も空欄や普通自動車免許だけの人よりも、確実に差が付けられますね。

まとめ|大企業のメリットを理解したうえで転職は慎重に

今回は高専卒の転職事情について解説しました。

結論から言うと高専卒でも転職できます!

高専で就職するときに企業からたくさん求人があったように、転職するときも困ることはありません。

とくに同業種(製造業)なら優良人材として扱ってくれます。

ただし、転職活動は就活のときほど甘くありません。

書類選考から、筆記選考、複数回の面接までと難関をくぐって、やっと内定をもらうことができます。

楽に就活を乗り越えた人にとっては苦痛でしょうね…

今では転職サイトや退職代行もあるので、ふんだんに活用して理想の企業を見つけましょう。

ゴリ

決して勢いだけで転職しないように!

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